今回は、作業分担の話です。

あなたは、デザイナーやコーダーが、自分の仕事だけをしていると思っていませんか?
全てを1人でやってくれると思っていませんか?
とても、ありがちなのですが、同じ自分と時間軸で、同じ作業をしてくれていると思っていませんか?

それは、理想であっても、とても危険な考え方です。
交通ルールでよく言われる「だろう運転」と同じぐらい危険です。

制作の作業は、分業されていると思ってください。
例えるとしたら、レストランバーのようなものです。
フロア(案内・配膳・キャッシャー)と厨房(料理・飲料・洗い場)で分業してオーダーをこなしてゆきます。

デザイン制作 HTML/CSS制作 JS制作 確認・・・・1人でするこてとはまれです。
協力会社ならさらに、営業担当、制作担当、デザイン担当、コーディング担当・・・・・
この人たちが全てあなたの作業のため「だけ」に時間を取っているわけでは有りません。

分業の目的は効率化です。
不得意な作業を得意な作業と交換することで多くの作業が出来るようになります。
つまり、多くの作業をすること前提で分業しているのです。

営業担当はその仕事内容が報酬と一致するか確認をする必要があります。
また、作業者の余計な時間をとられないようにする防波堤でもあります。
制作担当は、仕事内容をどの担当者に分担するか順番やタイミング、作業内容を差配する必要があります。いわゆる制作ディレクターで司令塔です。
デザイン担当は目的を果たすデザインができているか確認する必要があります。
コーディング担当は制作物を指示どうり出来ているか確認をします。

レストランの人気店で、客が多ければ当然の対応ですが、中途半端なオーダーをしようとすると「すいません、決まったら呼んでください。」と言われ、決まった段階で、「もう一度、お願いします」とやり直しです。

営業担当はあなたの作業のため「だけ」といって仕事をとりますが、
あなたの作業だけをしていたら効率もギャラも上がりません。
これは、お店の貸切と一緒で占有する契約ならべつですが、ビジネス上の建前です。
個別に対応して欲しければ、高級店にいくか、馴染みの店を持つしかありません。
とはいえ、無謀なスケジュールやオーダー後の変更などを言える訳ではありません。
(料理はメニューがあるからよいのですが・・・・お笑いのやまもとまさみの「ホイ多めの回鍋肉」みたいに真剣に付き合ってくれません。)


あなたの指示はこの全てを通過して、やっと意図するものが伝わります。


ここでひとつ考えてみてください。
どの方法を取ると意図するものが作ってもらえるのでしょう?

1.電話で営業担当に伝えた
2.メールで作業内容を関係者に送った。
3.指示書を作業担当者に送った。


・電話で営業担当に伝えれば出来ると思いますか?

営業担当は伝えられた内容を正確に作業者に伝えることが出来るのでしょうか?
営業担当が正しく作業者に伝えてくれるだろう。
同じ社内なので伝えてくれるだろう。
プロだから汲み取ってくれるだろう。
どの「だろう」が出来ればうまくいいきますか?

・メールで作業内容を関係者に送っればうまくいくと思いますか?
メールは見てくれるだろう。
作業担当者が自分の仕事として進んで作業をしてくれるだろう。
担当者の誰かが気がついて作業をしてくれるだろう。
どの「だろう」を期待していますか?

・指示書を作業担当者に送れば出来てくると思いますか?
今ほかの作業をしていないだろう。
今すぐはじめてくれるだろう。
担当者が直接作業をするだろう。

その状況は正しいですか?

そうです。答えは、全部する必要があるのです。

出来れば、3.2.1.の優先順位で行う事をお勧めします。
メールにはメールのメリット、電話には電話のメリットがあります。
ツールを上手く使う事で「だろう運転」が「確認」に変わります。
確認が出来たら、その件は忘れて、あなたの分業(ほかの作業)をして、時間まで待てばいいだけです。

さて、今日も元気に「すいません!オーダーお願いします」って頼みますか。

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