前回(1)は出題のみでした。
いかがですか?
通常、この手の話の回答期限は1週間程度ですが、
1ヶ月かけて入札に参加する事になりました。
あなたは、何から考えましたか?
普通に考えたら、こんな感じでしょうか?
作業内容を確認する。
作業期間と人員を計算する。
機材、場所を考察する・・・・・
見積もりを作成してみる・・・
こんな感じでしょうか?
その時の私たちも、同じような判断で10万個で3,000万の見積もりをしてしまいました。
見積もりはそのまま通ってしまいました。
役所の仕事をしたことが有るとわかりますが、
一度、決まって受けてしまったら
納期や金額を変更するのはとても難しくなります。
他の業務もしていたので、社長、営業、ディレクター見習い、プログラマ、学生バイトで スタートすることになりました。
この仕事は、どうなったとおもいますか?
スタートして、約2ヶ月後、会社の全員が対応にあたり、更に2ヶ月後に、ディレクター見習い、プログラマ、学生バイトが失踪同然で来なくなり、会社を辞めました。
納品も2万ファイルに届かず。
そのまま継続しても完納の目処もたたなくなり、
外付けハードディスクのデータとともに、システム開発会社が引き取ることになりました。
原価だけは請求できましたが、二度とその会社との取引はありませんでした・・・・
半年間、月100万以上の純利益を目論んでいたはずが終わってみれば、悲惨な結末でした。
なぜ、そうなったのか?
いくつも理由があったと思います。
仕様の変更やオペレータの人員確保の難しさ、作業者の士気を保てなかったこと・・・
一番の理由は単純に「数」だったと思います。
作業の想定、見積もりでは、ファイルをコピーする際にかかる時間や納品の際の準備時間などの想定が欠如していたのだと思います。
なぜ、何人もの人が関わっていたのにそうなったのでしょう?
誰も事前に気がつくことがなぜできなかったのでしょう?
それは、優秀な人たちが計画していたから、そうなったのだと思います。
頭の良い人は、計画が全て頭の中で完成して「出来て」しまうのです。
さらに、普段の行動がその思考を増長してしまいます。
例えば、私たちは、10個のファイルをコピーすることを難しいと思ったことはないと思います。
選んで、右クリックでコピーして・・・・保存先を選んで貼り付け・・・
10秒ぐらいで出来てしまうことですが、実は正確に認識していません。
なので、簡単に「出来る」ことになってしまいます。
10個10秒が・・・・1,000個1,000秒だったら・・・16分
10,000個10,000秒は・・・2.77時間・・・・
つまり、コピーするだけで1/3日の時間が取られることを想像できなかった・・・
その後、システム開発会社でも苦戦したと聞いています。
余計な心配ですが、何人かは責任を取らされているのではないのか?
なんでも出来る人は出来るがゆえに出来ることが理解できないなんてことがありがちです。
「職人は手で作る」というのはそんな理由かもしれません。
月並みですが、どうしたら、あの時うまくいったのだろうか考えてみました
・・・・つづく
では、また・・・・
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