3人のゴースト

「クリスマスキャロル」って小説を知っていますか?
「3人のゴースト」という現代チックな 映画もあります。
自分の過去・現在・未来の姿をみることで改心をするという話です。

私に 過去・現在・未来の 3人のゴーストが現れたという話ではありません。
仕事を始めたときの、3人の先輩のお話です。

私は当時アルバイトしていた 広告代理店の映像制作部門の契約社員になりました。

1人目は、10歳ぐらい上のちょっとエリートっぽい社員で、演出家として一本立ちしたのは24歳、仕事を始めて2年目からと聞いていました。 CM作成がメインで、とにかくチャラい感じがして、いい印象が持てません。特に一緒の仕事をする機会は少ないのですが・・・この人が24歳で出来たなら・・・この人に負けたくない・・・どんな努力でもしてやる・・・と奮起させてくれる人でした。

2人目は、大先輩。短・中編の広告、プロモーション、劇場スポットCMなど、幅広いジャンルで、いくつもの仕事をこなすフリーのディレクター。
元社員で、この人のアシスタントが一番多かった気がします。
とにかくあちこちの仕事をしているので忙しそうですが・・・・
とにかく準備がひどい・・・・
撮影現場で全員の手を止めて、台本を直したり・・・
撮影指示も手戻りが多く・・・結局使わないカットの撮影も多い・・・・
どうやら、文章を作成する能力は高いが、台本の段階で画像のイメージが浮んでいない・・・画像のイメージがはっきりしていないから、保険をかけていらない撮影が増える・・・今考えることか?・・・
だめだ、こんな仕事の仕方をしてはいけない・・・
ダメなお手本を示してくれる人でした。

3人目は、750㏄の単車で登場するどっしりとした体格の大先輩 。
2人目の先輩と同年代で、ほかの先輩が敬遠する中編の映像を得意とする フリーのディレクター 。
とにかく緻密、撮影指示も的確で憧れの存在。
特にすごいなと思ったことがある。
ある時、お試しで45分の映像のワンコーナーの3分(2ページ程度)の原稿の作成をやってみろと言ってくれた。
テーマは得意分野だったのだが、提出できたのは、初稿出しの前日の深夜になってしまった。
提出された初稿とは別に、私の原稿の添削も用意されていた。
時間のない中、駆け出しの私にも責任をもって対応をしてくれた。
そのことに尊敬を深めました。
そう、こんな人に成りたいという目標となる人でした。

私は、この3人にはとても感謝しています。
やる気、戒め、目標となる3人の先輩がまるで
クリスマスキャロルのようだと・・・

私は後輩にとって、どのゴーストになるのか?
では、また。